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リュートは消えてなくなるか [コンサートのご報告]


この前、トークつきのリュートコンサートを行いましたが、
お客様のアンケートをまとめたものを主催者の方が郵送して下さいました。

・古楽器の素晴らしさを実感しました。
・音色が美しく、癒されました。
・優雅で雰囲気を味わえました。
・心のアロマテラピー (←何かのキャッチコピーみたいですね!)
・話や資料があって、わかりやすかった。

などなど、概ね好評だったようで安心しました。
どうもありがとうございます。
このようなお客様に支えられて、またこれからも続けていけそうです。

ところで、気になる感想がひとつ。


『初めて聴く楽器の音、今の社会では消えて無くなりそうな気持ちになる。
 昔々の社会、16世紀のヨーロッパとは、どんな社会だったのだろう?』

まずは、文章の後半部分、「16世紀ヨーロッパ社会・・・」の部分についてですが、
いつもは、ルネサンス時代の社会や音の環境、その中での音楽の楽しみ方についてお話するのですが、
今回は、リュートという楽器そのものと、作品解説に重点をおいたトーク内容だったのですよね。

全体の時間が短めだったので仕方ありませんが、
やはり、その音楽を取り巻く社会背景についてのトークは必要だったか、と反省。


『今の社会では消えて無くなりそうな気持ちになる。』

う〜ん、切ないですね・・・。

リュート演奏から想像される「ルネサンス社会」の様子と「現代社会」とが、
かなり違うということを感じとられ、リュート音楽の行く末を心配して下さった模様。

楽観的、自己満足的な解釈をすれば、
「この現代社会では貴重な音楽」「古楽らしい演奏だった」ということかもしれませんが、同時に
「この現代社会でも リュートらしさを失わずに 歴史を繋げていくにはどうしたらよいか」の
問題提起でもあります。

もう過去の資料ばかりを研究するだけでは、必要なことであっても十分ではないことは明らかです。

長くなるので、今日はひとまず終わります。



この問題、ずーっと考えていて、書こうとすると
「あれ、これ前にも書いたよね?!」という強烈なデジャヴュが起こって
書き進めないスパイラルに陥っています。・・・

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詳細すぎる日記 [お気に入り]


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調べもののついでに 図書館から借りてきた一冊。
「江戸の明け暮れ」森田 誠吾・著。

江戸時代の生活や文化についての話かと思いきや、全然違う内容で、
滝沢馬琴の日記に基づく、ちょっとミステリー風味の小説だった。

この日記というのが、物書きだからなのか 性格なのか、とにかく細かい。

一日の天気の移り変わり、来客(その住所まで)の様子、
出かけた先での出来事、家族の機嫌、揉め事、
貸したもの、借りたものの詳細、お金の出入り、
近所の他家の様子、執筆の進み具合、食糧や日用品の価格、などなど。

あらゆることが微に入り細に入り、書き留められ、それが毎日、何十年間も続く。
馬琴が年老いて、失明したり病気になって筆を持てなくなると、
代わりに嫁が書く。同じように、これまた細かい。
嫁が病で寝付けば その息子が書く、といった具合。

これはもう個人の日記というより、滝沢家の業務日誌であり、
滝沢家の家伝を残すというミッションのもとに 家族総出で執筆しているという感じである。



こんな舅のいるウチの嫁なんか嫌だよ、と思うのだけれど、
この嫁がまた、利発で忍耐強く情愛細やかな女性で、
晩年には、馬琴の執筆活動のよきアシスタントになっていくから 面白い。


まるで滝沢家のホームドラマを見ているような気分であった。
200年前の江戸人にこれほどまでの親近感を持つとは!


原稿料のことを、馬琴は「潤筆」と呼んだという。
風雅な言葉である。リュート弾きなら「張弦」といったところか。通じない。



装丁が違いますが、本の情報はこちら。



江戸の明け暮れ

江戸の明け暮れ

  • 作者: 森田 誠吾
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1992/11
  • メディア: 単行本

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I.デイヴィス&T.ダンフォード・コンサート [コンサートのご報告]


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2016年2月4日(木)武蔵野市民文化会館で開催された、
イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)とトーマス・ダンフォード(リュート)の
コンサートに出かけましたので、記録としてプログラムなどを掲載しておきます。

歌詞対訳は 金澤正剛先生。これは保存板。

【プログラム】

Robert Johnson: Have you seen the bright lily grow?
Thomas Campion: I care not for these ladies
Robert Johnson: Care-charming sleep

John Dowland: Preludium~A Fancy~A Dream (Lute solos)

John Dowland: Behold a wonder here
John Dowland: Go, crystal tears

John Dowland: King of Denmark's Galliard (Lute solo)

John Dowland: Can she excuse my wrongs?
John Dowland: In darkness let me dwell

------intermission----------

John Dowland: Come again,sweet love doth now invite
John Dowland: Flow my tears

John Dowland: Semper dolens semper Dowland (Lute solo)

John Danyel: Can doelful notes
Thomas Campion: Never weather beaten sail

John Dowland: Lachrimae (Lute solo)

John Dowland: Sorrow stay,lend true repentant tears
John Dowland: Now,O now I needs must part(with lute solo, The Frog Galliard)


【邦訳】

ロバート・ジョンソン:あなたは見たか、晴れやかに咲く百合を?
トーマス・キャンピオン:あんな女どもには用は無い
ロバート・ジョンソン:安らぎをもたらす眠りよ

ジョン・ダウランド:前奏曲ーファンシーー夢

ジョン・ダウランド:見よ、この奇跡を
ジョン・ダウランド:流れよ、水晶のような涙よ

ジョン・ダウランド:デンマーク王のガリヤード

ジョン・ダウランド:わたしの過ちを許してくれようか?
ジョン・ダウランド:暗闇に住ませておくれ

ーーーー休憩ーーーーー

ジョン・ダウランド:戻っておいで、甘い愛
ジョン・ダウランド:流れよ、わが涙

ジョン・ダウランド:ダウランドはつねに悲しむ

ジョン・ダニエル:悲しげな音の響き
トーマス・キャンピオン:雨風にもまれた船ほど

ジョン・ダウランド:ラクリメ(涙)

ジョン・ダウランド:悲しみよ、とどまれ
ジョン・ダウランド:今こそ別れの時(リュート・ソロ“蛙のガリヤード”とともに)


【アンコール】

エリック・クランプトン:ティアーズ・イン・ヘヴン
ヘンデル:おお主よ、あなあたの慈しみは限りなく(「サウル」より)


【NHKで放送されます】
この公演の様子は放送される予定です。
日時:2016年3月25日(金)午前5:00-5:55
BS プレミアム「クラシック倶楽部」

*早朝5時から!




カウンターテナーのイェスティン・デイヴィス氏のプロフィールがユニーク。

・・・ケンブリッジ大学で考古学と人類学を専攻して卒業後、英国王立音楽院で学んだ。・・・

(客席の隣のご夫婦が、この一文で会話を弾ませていました。
 「考古学をやっていると 古楽にも役立ちそうね。」?!)





リュートのトーマス・ダンフォード氏のプロフィールも素晴らしい。

・・・9歳の時、リュートと出会う。18歳でパリ国立高等音楽院でプルミエ・プリを得て卒業。・・・

(隣のご夫婦「あらっ、とっても若いリュート奏者なのね!」奥さんワクワク)






アンコールの1曲目のエリック・クランプトンの曲は、
ダンフォード氏がソロCDをリリースした際、BBCミュージック・マガジンによって
「リュート界のエリック・クランプトン」と評されたことに因んだものと思われます。


Youtubeに この武蔵野市民文化会館でのリハーサル風景を
スマホで録画したと思われる動画がアップされていますので、貼っておきますね。
アンコール曲のもう一曲を。

ヘンデル:おお主よ、あなあたの慈しみは限りなく(「サウル」より)





Dowland: The Art Of Melancholy

Dowland: The Art Of Melancholy

  • アーティスト: John Dowland,Iestyn Davies,Thomas Dunford
  • 出版社/メーカー: Hyperion UK
  • 発売日: 2014/04/08
  • メディア: CD








Flow My Tears: Songs for lute, viol and voice

Flow My Tears: Songs for lute, viol and voice

  • アーティスト: Robert Johnson,John Dowland,John Danyel,Thomas Campion,Nico Muhly,Tobias Hume,Iestyn Davies,Thomas Dunford,Jonathan Mason
  • 出版社/メーカー: Wigmore Hall Live
  • 発売日: 2015/03/17
  • メディア: CD



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小さな声援団 [お気に入り]


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近所の小さなBARの入り口にて。

右3つは同じキャラクターの、テイスト違いなのでしょうか。

ちゃっかり紛れ込んで、一緒に並んでいるパンダくん。

ウォーキングしたり、ランニングする人たちが行き交う緩やかな坂道。
ちょっとスピードを落としては、ふっと頬をゆるめて、
また前を向いて進んでいく。

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なぜテオルボは生まれたのか [愛しのリュート達]


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先日、ポール・オデット氏にリュートについてあれこれとインタビューした記事が
ネットにアップされていました。

オペラのCD録音で2015年グラミー賞を受賞したというニュースに付随したものだったのですが、
「テオルボ(キタローネ)がどうして生まれたのか」について説明している部分が興味深かったので、
ざっと訳してみました。

お時間のある方は原文でどうぞ。原文のリンクはこちら




【リュートは優しい音ですが、今までに音量を大きくしようとした人はいますか?】

その歴史においてたった一度だけ、人々がリュートの音量を大きくしようとしたことがありました。

16世紀の人々は 大きな音量の音楽は 野卑で節度がなく洗練されてない音楽であると
感じていました。
会話と同じくらいの音量で演奏される音楽こそが、最も美しく洗練されていると感じていたのです。
繊細さと親密さを持っていたことが、結果として 表情豊かで意味深い音楽となり、
それゆえに、リュートはとても愛されていました。


フェルディナンド・ディ・メディチの結婚祝賀祭(註:1589年)で
リュートが伴奏楽器として使用された時、すごく面白い変化がリュートに起こりました。
この時が、人々が音量を大きくしたいと思った唯一の機会でした。
それは、1000人を収容するほど広い空間で リュートを聴こえるようにするためだったのです。


彼らは、バス・リュートの調弦をどんどん上げていきました。
一番高音の弦がすぐに切れるだろうということはわかっていましたが、それでもかまわず、
どんどん上げていきました。

彼らは、中音域と低音域に何が起きるかを知りたかったのです。
低音域の音は、ずっと明瞭になり、よく響くようになりました。
彼らは、さらに高く高く上げ続けました。ついに2番目の弦が切れました。
そして、3番目の弦が切れそうになる時、楽器が最もよく響くことを見いだしました。

彼らは、新しい調弦を創りだすよりも、むしろ単純に、
切れた1番目と2番目の弦に、通常の音高より1オクターヴ低くなるような太い弦を張りました。
そのリュートは歌の伴奏に使われていたので
(和音が変らなければ)オクターブの音の上げ下げは問題にならなかったのです。

歌手たちは、新しく何かを覚え直す必要もなく、
それまで通りのコードフォーム(指遣い)のままで、演奏をすることができたのです。
(この時、リュートは弾き語りで使用された)

しかしその結果、3番目の弦が最も高い音になりました。
このような、最も高い音が一番上の弦にあるわけではない、という不規則な弦の並びは、
リエントラント調弦と呼ばれています。

撥弦楽器にはこのような調弦のものが結構あります。
例えば、バロックギターとか。最も低い音は、下の弦ではなく真ん中あたりにあります。・・・



・・・などなど。

ここで述べられている楽器に、数年後バスの延長弦が加えられるようになり、
今でいうテオルボ/キタローネになると考えられます。

そのきっかけは、この説明を読む限り
「必要に迫られて、たった一度だけ音量増加を試みた」時に生まれた、
つまり「必要は発明の母」的な流れで生まれたわけですね。

当時の価値観からは許しがたい 勇気の要る新しい試みも、
その結婚祝典の一度きりで「やっぱりやめよ」とならず、「これ結構いいじゃん」となったわけで。・・・
瓢箪から駒。


その後のバロック時代におけるテオルボの重用ぶり、作品の充実ぶりを考えると、
時代の価値観や常識にとらわれず、何でも新しい試みをやってみるのがいいんじゃないかなあ、
と思うわけです。現代においても。


同様の情報は、ロバート・スペンサー氏のサイトにも詳しく掲載されています。
興味のある方は、こちらも合わせて是非。




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リュートカレンダー2月の絵 [愛しのリュート達]


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リュート・カレンダー2月の絵のご紹介です。

今月の一枚は、Bartolomeo Passarotti(1529-1592)作の
Portrait of a man playing a lute「リュートを弾く男性の肖像」。

右上の文字から、1576年の製作ということがわかりますが、
描かれている人物が誰かは、不明。

テーブルを前にして、リュートを構えている絵が多い中、
この作品は、テーブルを背にして、寛いだ様子でもたれかかっているポーズをとっている点が
珍しいと言えるでしょう。

テーブルの上の二つ折りにした紙は、表に文字列、内側に五線譜の楽譜が描かれていますが、
何が書かれているかは(拡大しても)判読不明です。

全体に、落ち着いた暗めのトーンの中、まず目をひくのが真っ白なレースの襟飾りですね。

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この時代の男性のお洒落アイテムでもあり、現代社会でのネクタイみたいなものでしょう。
立体的な造形と、細やかなレースの地模様まで書き込まれています。


作者、バルトロメオ・パサロッティについては、あまり情報がありません。
北イタリアのボローニャに生まれ、一時期ローマなどにも在住するものの、
生涯のほとんどをボローニャで過ごし、教会の宗教画、貴族の(男性が多い)肖像画などを残しています。


どんな人なのか、自画像はこちら。1560年頃(31歳)。

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(生真面目、あるいは繊細で内向的な性格なのかしら。)


やがて、美術学校(大規模なアトリエのようなもの)を設立。
解剖学について講義している自画像。1580年代(51歳)。
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このようなペンによるデッサンが数多く残されています。
最初の肖像画より、中年になって温和な雰囲気になっていますね。


では、カレンダーに掲載した絵の中で、リュートがどんな風に描かれているか見てみましょう。

私が、一番、気になるところはこの部分。

pegbox..jpg

このペグ、どういう角度で差し込んであるんでしょう?
これでは、弦は巻けませんわ。

遠近法がどうのこうの、というより、
ここまで変だとむしろ狙っているのかと思うほど、シュールです(苦笑)。

気を取り直して・・・と。

かまぼこ型ネック、6コースのルネサンスリュート、
通常シングルに張る1コース(最高音の弦)も複弦に張っている、
フレットも、ダブルに巻いてあることがわかります。

弦が ナットにのっかっている所に光が当たってきれい。
同コース内の2本の弦は こういう間隔で張っていたんですね。

うーん、ここまで細かく描けるんだったら、ペグはどうした!?


ボディのブリッジの部分。
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ブリッジの端に渦巻きの装飾がされているのがわかります。
私の6コースリュートの同部分も、これと同じデザインになっています。


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リュートはこちらの群像肖像画にも登場しています。
「モナルディーニ四兄弟の肖像」(製作年不明)

Bartolomeo_Passarotti,_Ritratto_dei_fratelli_Monaldini.png

今度は、リュートのボディの膨らみ部分が、ちょっと変かな・・・。(文句が多い)

リュートって描くの、難しい楽器なんですねえ。

このリュートは 先のリュートとは別のリュートで、
ペグが11本しかないので、1コースもシングルに張っているようです。

Bartolomeo_Passarotti,_Ritratto_dei_fratelli_Monaldini-1.png

同じ地域、時代、タイプのリュートでも、弦の張り方には色々あって、
一概には断定できない、ということがわかります。



さて、このバルトロメオさん、流派としては マニエリスムに分類されていますが、
エルグレコが描く人物のように「手足が長ーい!十等身?」と思うほどの強調はあまり見られません。

むしろ、ちょっと違う方向に そのマニエリスムっぽさが発揮されていきます。


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バルトロメオさん、ついに壊れてしまいました〜。

カリカチュア(諷刺画)という分野に、才能発揮! これが16世紀の作品とは(驚)。


この作風でいくと、リュートはどうなるかと言うと・・・
「リュート弾き」(製作年/不明)
Bartolomeo_Passarotti,_Villano_che_suona_il_liuto.jpg


顔の表情に目を奪われて、もはやリュートの細部はどうでもいいレベルです。
リュートとテーブルの隙間から、犬がパンをくわえて逃げようとしているし。


カリカチュアというジャンルは、このバルトロメオの弟子、アンニーバル・カラッチによって
よりエスカレートしていきます。

お仕事として、注文を受けた貴族の肖像画やら教会の壁や天井画などを描く合間に、
気晴らしとして、このようなカリカチュアを描いたらしいのですが、
それにしても、暴走しすぎ。
当時の画家でも、お仕事で絵を描くのはそれなりにストレスが溜まったんでしょうねえ。



Youtubeに 作品のスライドショーがありましたので、ご覧下さい。
この作家が一番、愛着を持って描いたのは「犬」なのかも。






【今回のおすすめCD】

ボローニャつながりで、同地出身のリュートの作曲家、ピッチニーニのアーチリュート&テオルボの作品集を。


ピッチニーニ:リュート作品集(2枚組)/Piccinini: Intavolature di Liuto et di Chitarrone

ピッチニーニ:リュート作品集(2枚組)/Piccinini: Intavolature di Liuto et di Chitarrone

  • アーティスト: ピッチニーニ,ルチアーノ・コンティーニ,フランチェスカ・トレッリ(リュート&キタローネ)
  • 出版社/メーカー: Brilliant Classics
  • 発売日: 2007/01/01
  • メディア: CD







マニエリスムつながりで、カルロ・ジェズアルトのマドリガル集(声楽アンサンブル)を。



ジェズアルド:5声のマドリガル集(全曲)

ジェズアルド:5声のマドリガル集(全曲)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Newton Classics
  • 発売日: 2012/09/19
  • メディア: CD

     

    もう一枚、ジェズアルドのマドリガル集を。こちらは一部試聴ができます。



     

    Quinto Libro Di Madrigali

    Quinto Libro Di Madrigali

    • アーティスト:
    • 出版社/メーカー: Ecm Records
    • 発売日: 2012/05/08
    • メディア: CD

     




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必ず訊かれる3つのこと [コンサートのご報告]


2016年1月30日(土)東京都港区立赤坂図書館にて行われた
「古楽器リュートの音楽会」は、無事に終了しました。

ご来場のお客様、主催スタッフの皆様、どうもありがとうございました。

親密な雰囲気に会場設営をして下さったお蔭で、
リラックスした気分で 楽しく演奏してきました。



演奏+リュートや作品についての簡単な説明で、全体1時間というスケジュールでしたが、
ほとんどの方がリュートを初めてご覧になるということもあり、
その後の質問コーナーが盛り上がりましたね。


一通りの説明はした上で、いつも質問されるのが次の3つのこと。

・なぜリュートの先が曲がっているのですか?
(これは本「古楽再入門」で仕入れたネタで対応できた!)


・木の材質は何ですか?
(なぜこれにそんなに興味があるのか、いつも不思議。)


・そもそも何がきっかけでリュートなんていう珍しい楽器を弾こうと思ったのですか?
(まあ、そう思うよねえ・・・。これに上手く答える説明をまだ見つけられない・・・)




プログラムは、親しみやすくリュートらしい作品を集めた(いつもの)プログラムですが、
今回は、対位法的な作品も紹介したいと考えて、ダ・ミラノとダッラキラも3曲弾いてみました。

ダウランドの「涙のパヴァーン」も今回はトークの流れとの関係で、久々に弾きました。
やっぱり名曲ですね。



会場が図書館だったこともあり、最後にリュートに関した書籍として、
「ロバのおうじ」(M.ジーン・クレイグ再話)と「みんな彗星を見ていた」(星野博美さん著)を
おすすめしておきました。


準備の段階で色々調べたものの、時間の都合で話せなかったこともありました。
これはまた別記事に書くことにします。

最後に、記録としてプログラムの画像を載せておきます。

他に、資料として「バルバット〜リュート〜琵琶の系譜」の図、
各種リュートの背比べ(テオルボがうけた!)図、
リュートを持った肖像画、タブラチュアの一部などを配布しました。


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