インタヴュー記事 [プロフィール]
2016年10月2日(日)群馬県高崎市でのリュートソロコンサートに向けて、
アラビア半島の民族楽器「ウード」が11世紀ごろにヨーロッパに伝わり「リュート」と呼ばれるようになりました。
その後18世紀末まで、中世〜ルネサンス〜バロックという3つの時代にわたって、
ヨーロッパのほとんどの国々の王侯貴族の宮廷で中心的役割を果たす楽器として活躍します。
宮廷楽師だけでなく、王侯貴族自身もたしなみとして演奏していました。
その間、約4万曲の作品が残されましたが、次第に人気が衰退してゆき、19世紀になると誰も演奏する人がいなくなり、一旦伝統が途絶えます。
約100年の沈黙ののち、20世紀の初めに楽器の復元と研究がなされ、今日に至っています。
クラシックギターに熱中していた13歳の時。
かつて、日本で廉価版のリュートが一時期流行ったことがありまして、ギターの先生がリュートを持っていたんです。
クラシックギターの曲の中には、リュートの作品をギター用に編曲したものが結構多く、中学生だった私は
ダウランドやバッハなど古い時代の曲ばかりを好んで(ギターで)弾いていました。
同時に、NHK-FMラジオで古楽を紹介する番組が早朝に放送されていまして、
これを聴きながら漢字の練習をするのが至福の時、という変わった中学生でした。
この番組で時々リュートの音が流れてくるのを聴いていたのもきっかけの一つです。
その後、大学で音楽学を専攻することになり、その教授が世界的なリュート音楽研究の権威であったにも関わらず、
リュートを弾く、ということにはまだ至りません。就職してお金を貯めてやっと中古のリュートを手に入れ、
会社員を辞めてアルバイトしながらレッスンに通うようになりました。
そのうちリュート奏者だった夫と一緒にフランスに留学することになるのですが、
そこでリュート音楽の奥深さに触れ、一生探求してくことになるだろう、と思いました。
静かな音楽であること、繊細な表現ができる楽器であること。
好きな作曲家・・・フランチェスコ・ダ・ミラノFrancesco Canova da Milano(リュートのための対位法的な作品を数多く残した16世紀の作曲家です)
好きな演奏家・・・ポール・オデットPaul O’Dette (アメリカのリュート奏者です)
尊敬する演奏家・・・今村泰典氏、左近径介氏(私のリュートの師です)
今回は、今から400年前のイギリスの作品でまとめてみました。
400年前というと、電化製品がなくすべての音楽は生演奏だった時代です。まずはその静かな音楽とリュートの音色を体験していただきたいです。
この時代は、リュート作品全体の中でも一つの最盛期を迎え芸術的に優れた作品が数多く残されています。
ダウランドは比較的よく演奏されますが、ロビンソン、ホルボーンはあまり演奏される機会がありませんので、これを機会に知ってほしいと思います。
また、当時の一般民衆の音楽と貴族の音楽の関係と、その中でメロディーがどのように伝承されていくのかを探るのが隠しテーマになっています。
その脈絡で「グリーンスリーヴズ」やサイモンとガーファンクルがカヴァーした「スカーバラ・フェア」、朝ドラで流れて有名になった「川の流れは広く」などを
再考してみようと考えています。
個々の作品については、ブログに解説記事を書いておりますので、事前にお読み頂けるとよりコンサートが楽しめると思います。
1つ目は、これまで通りリュートを中心としたプログラムで、親密な空間でのサロンコンサートを継続すること。
特に、リュートを聴いたことがない方々のいらっしゃるところや、大都市ではない地域に気軽に出かけて行ってライブを行いたいです。
2つ目は、リュートを弾くロバの物語「ロバのおうじ」の朗読音楽会を全国展開させていくこと。
8年前から継続していますが、来年は全国の朗読関係の方々と協力しながらより活発化させていきたいと考えています。
3つ目は、リュートとは別の、もう一つの私の研究テーマである「月琴」という楽器に関する活動をより深めたいと考えています。
現在、CDを製作中です。
主催のアトリエミストラルさんがインタヴュー記事を「アトリエミストラル通信」に
掲載してくださいました。
お許しを得てこちらでも転記しておきます。
結構、質問されないと答えないだろうと思う事柄があるもんですね。
特に「リュートをどうやって知ったのか?」みたいな質問は
コンサートでも興味深げに質問されることがあるものの、
いろいろありすぎて3分ではとっさに答えられないよ・・ということが多いので
この際、少し詳しく書きました。
表向きのプロフィールでは書けない、ちょっとプライヴェートな事柄もこうやって
お伝えするのもいいものですね。
どうぞご覧ください!
コンサート「シェイクスピア時代のリュート音楽」
10月2日(日)15時開演(14時30分開場)@アトリエミストラル(高崎)
ご予約は nsakura@beige.ocn.ne.jp 090-8047-3757
Q1:リュートってどんな楽器なのですか?(興味はあるけどよく知らない人向けに)
アラビア半島の民族楽器「ウード」が11世紀ごろにヨーロッパに伝わり「リュート」と呼ばれるようになりました。
その後18世紀末まで、中世〜ルネサンス〜バロックという3つの時代にわたって、
ヨーロッパのほとんどの国々の王侯貴族の宮廷で中心的役割を果たす楽器として活躍します。
宮廷楽師だけでなく、王侯貴族自身もたしなみとして演奏していました。
その間、約4万曲の作品が残されましたが、次第に人気が衰退してゆき、19世紀になると誰も演奏する人がいなくなり、一旦伝統が途絶えます。
約100年の沈黙ののち、20世紀の初めに楽器の復元と研究がなされ、今日に至っています。
Q2:リュートとの出会いはいつ、どんな状況で? またリュートを志したきっかけがあれば、是非お願いします。
クラシックギターに熱中していた13歳の時。
かつて、日本で廉価版のリュートが一時期流行ったことがありまして、ギターの先生がリュートを持っていたんです。
クラシックギターの曲の中には、リュートの作品をギター用に編曲したものが結構多く、中学生だった私は
ダウランドやバッハなど古い時代の曲ばかりを好んで(ギターで)弾いていました。
同時に、NHK-FMラジオで古楽を紹介する番組が早朝に放送されていまして、
これを聴きながら漢字の練習をするのが至福の時、という変わった中学生でした。
この番組で時々リュートの音が流れてくるのを聴いていたのもきっかけの一つです。
その後、大学で音楽学を専攻することになり、その教授が世界的なリュート音楽研究の権威であったにも関わらず、
リュートを弾く、ということにはまだ至りません。就職してお金を貯めてやっと中古のリュートを手に入れ、
会社員を辞めてアルバイトしながらレッスンに通うようになりました。
そのうちリュート奏者だった夫と一緒にフランスに留学することになるのですが、
そこでリュート音楽の奥深さに触れ、一生探求してくことになるだろう、と思いました。
Q3: 永田さんにとって、リュートの魅力とはどんなところでしょうか?
静かな音楽であること、繊細な表現ができる楽器であること。
Q4:好きな作曲家、好きな演奏家、尊敬する演奏家は?(リュートでも結構ですし、リュート以外でも)
好きな作曲家・・・フランチェスコ・ダ・ミラノFrancesco Canova da Milano(リュートのための対位法的な作品を数多く残した16世紀の作曲家です)
好きな演奏家・・・ポール・オデットPaul O’Dette (アメリカのリュート奏者です)
尊敬する演奏家・・・今村泰典氏、左近径介氏(私のリュートの師です)
Q5:10/2のアトリエミストラルでのコンサート「シェイクスピア時代のリュート音楽」の聴きどころは?
今回は、今から400年前のイギリスの作品でまとめてみました。
400年前というと、電化製品がなくすべての音楽は生演奏だった時代です。まずはその静かな音楽とリュートの音色を体験していただきたいです。
この時代は、リュート作品全体の中でも一つの最盛期を迎え芸術的に優れた作品が数多く残されています。
ダウランドは比較的よく演奏されますが、ロビンソン、ホルボーンはあまり演奏される機会がありませんので、これを機会に知ってほしいと思います。
また、当時の一般民衆の音楽と貴族の音楽の関係と、その中でメロディーがどのように伝承されていくのかを探るのが隠しテーマになっています。
その脈絡で「グリーンスリーヴズ」やサイモンとガーファンクルがカヴァーした「スカーバラ・フェア」、朝ドラで流れて有名になった「川の流れは広く」などを
再考してみようと考えています。
個々の作品については、ブログに解説記事を書いておりますので、事前にお読み頂けるとよりコンサートが楽しめると思います。
3つあります。
Q6:ご自身の活動で、これからの抱負ややってみたいことなどがあればお聞かせください。
1つ目は、これまで通りリュートを中心としたプログラムで、親密な空間でのサロンコンサートを継続すること。
特に、リュートを聴いたことがない方々のいらっしゃるところや、大都市ではない地域に気軽に出かけて行ってライブを行いたいです。
2つ目は、リュートを弾くロバの物語「ロバのおうじ」の朗読音楽会を全国展開させていくこと。
8年前から継続していますが、来年は全国の朗読関係の方々と協力しながらより活発化させていきたいと考えています。
3つ目は、リュートとは別の、もう一つの私の研究テーマである「月琴」という楽器に関する活動をより深めたいと考えています。
現在、CDを製作中です。
サイトリニューアル [プロフィール]
サイトをリニューアルしました。
お時間のある時に、ご覧頂けると嬉しいです。
新しく加えた情報は・・・
・プロフィールコーナーの中に、今まで新聞や機関誌に掲載して頂いた記事の中から、
いくつかを転載しました。
・Galleryコーナーの楽器の写真の中に、
ソプラノ・リュートと月琴(2棹)の写真をアップしました。
・CDを販売するshopコーナーを作りました。
私のCD「ふらんすの恋歌」は第一刷は完売し、
現在、店頭でも販売元からも購入できません。
是非こちらから、お求め下さいませ。
〜〜 リュートのある暮らし 〜〜 https://seikonagata.stores.jp
他に、今村泰典氏、永田平八氏関係のCDを販売しております。
このshopは クレジットカード決済、コンビニでのお支払いに対応しておりますが、
システムの都合上、恐れ入りますが、お支払いを確認した後の発送となります。
ただいま送料無料サービス中〜!
インタヴュー記事掲載 [プロフィール]
月琴奏者として紹介インタヴューを掲載して頂きました。
インタヴューは 東京と高知とに離れて、Skypeにて行われました。
館だより【飛騰】はフリーペーパーではありませんので、
上記写真は 詳細を読めないようにしてあります。
ご希望の方は、郵送料のみのご負担で郵送して下さるとのことです。
上記写真の着物は、姑からのお譲りのしじら織。
自宅での普段着に愛用しています。
ちょっとレトロな感じの縞柄の木綿で、
おりょうさんが、寺田屋で働いていた頃着ていた着物みたいな感じ。
高知県立坂本龍馬記念館の皆様、どうもありがとうございました!
11月の朗読会、お世話になります。盛り上がっていきましょう。
最新ポートレート [プロフィール]
先日、森の中で撮影したポートレート写真です。
持っているリュートは、L.K-Brown製作の特別仕様の6コース。
師匠から譲ってもらったお気に入りの楽器です。
あ、髪の毛、短くしました。10年ぶりぐらいに。
長い方が、ドレスには合うし、アレンジが楽しいのですが、
着物の時に、うなじの色っぽさをアピールしたい(笑)という理由。
衣装は、ブラウスは自作。
ベスト、ボトムはイタリア人のデザイナーとの合作です。
ツィッター [プロフィール]
ツィッターは 新聞、ニュース、気象情報、水質報告、地震情報、
長崎のニュースなどの「情報収集ツール」として、使っています。
震災の時は、非常に有効でした。
アカウントは@seikolute です。
「つぶやく」では物足りなく、声を大にして言いたいタイプなので、
あまり、私はツイートしていませんが、まれに
リュートに全然関係ないところに、反応することがあります。
フォローしているのは、音楽より「和裁」「着物」関係の方々が多いです。
これからは、コンサート情報もツイートしていきます。
そんなツィッターでよろしければ、フォロー宜しくお願いいたします。
Facebook [プロフィール]
このところ、情報発信作業ができなくなっていましたが、
最近、復活しました。
Facebook のアカウントは http://www.facebook.com/seikolute
名前「永田斉子」で検索して、お友達申請下さい。
リアルでお目にかかった方は勿論のこと、リュート好きの方は無条件でOKです。
どうぞ宜しくお願いいたします。
入学式 [プロフィール]
社会起業大学の入学式が行われました。
ビシーッとスーツを決めてるビジネスマンの方々や
若い志高いお兄さん方に混じって、
ワークショップをしたり、自己紹介をしたり。・・・
久しぶりに脳を使った気がします。
大学の名前通り、社会に貢献するために何かをなそうとしている人たち。
話してみると、ホントに 志が高く、視野が広く、情熱的な人々です。
素晴らしい仲間との出会いとなりました。
さて、音楽家は その中で何をなすべきなのか、
何ができるのか。
音楽の外側に立って、リュートの可能性や普及のことを
考えてみたいと思っています。
また学生になります [プロフィール]
突然、私が予想もつかないことを始めて、家族がびっくり!
ということがあります。
自分の中では、長い時間かけて考えた末の決断なのですが、
家族には その思考回路と 結論としての行動が理解不能らしい。
「あのう、4月から大学に行きたいんですけど・・・。」私。
「ん?ん、ん・・・???
まだ学生やりたいわけね。いいじゃん、行けば。」娘。
「行きなさい、行きなさい。」実家の母。
もう、みんな反対しても無駄とわかっているので、一瞬で決定。
4月から 社会起業大学の第5期生に入学することになりました!