映画「ハムレット」但しリュートは登場しない [愛しのリュート達]
「オフィーリアはリュートを弾くのか抱くのか問題」の続きです。)
オフィーリアのシーンにリュートは登場しないとわかっているものの、
映画「ハムレット」のDVDをまたレンタルしてしまいました。
1996年に公開されたケネス・ブラナー監督・主演の映画「ハムレット」、
オフィーリア役にケイト・ウィンスレット、その他、豪華キャストによる作品。
原作(Q2)のセリフをカットすることなく忠実に製作したもので、
上映時間は4時間を超え、DVDも2枚組に。
今までも何回も見ていたのに、
この映画が長いことの意味が今まで全くわかっていなかったなー。
オフィーリアがどんな風にバラッド・チューンを歌うのか、
また先の論文で指摘されていた政治的危機の状況、民衆と貴族の撹乱とは何を指すのか、
など、物語のあらすじをおさらいしつつ視聴しました。
悲劇だけあって、最後は見事に全員が死んでしまいますね。
そのさっぱり感も潔くて好き。
今回は、上記の確認ポイントの他、物語の舞台がデンマーク国王の宮廷ということで、
デンマーク王室に仕えたリュート奏者、ダウランドとロビンソンのことも念頭におきつつ。
特に、私の関心はイギリス王室とデンマーク王室との関係が(政治的&心情的に)どんな感じなのか、
地図を確認すると両国には結構距離があるのですが、そこをどういう手段と経路で往復したのか、も
チェックポイントでした。
また9月25日&10月2日のコンサートでの演奏曲に、ホルボーン作「夜警」というのがあり、
宮廷の「夜警」という職業(?)がどんなものなのか、という関心もあって・・・。
夜警たちは、この「ハムレット」でも、先日紹介した「から騒ぎ」でも、
脇役とはいえ活躍するんですよね。
いろいろと把握するのに忙しくて、4時間なんてあっという間でした。
言葉が音として発せられるのを聞くのは心地よいです。
もちろん、観劇するのが本来の形なのですけどね。
おすすめです。
この映画を見て、古楽の演奏会についても思うことがありましたが、
長くなりましたので、またこれは次の記事に。