エール・ド・クール(5) [CD情報]
では、リュートを1本しか持ってないリュート奏者はどうしましょう?
歌手にお願いして、移調してもらいましょう。
先に挙げたタンレイ氏は、タブラチュアのもつ「潜在的可能性」として
その点を指摘しています。
本来、A調弦と想定して書かれている作品をG調弦のリュートで
弾くと、当然、歌は全音下げの移調となります。
結局、私のCD「ふらんすの恋歌」では、歌手の原雅巳さんの声域、
メルセンヌがG調弦を推奨していること、
10コースリュートを他のアンサンブルで使用する場合の便宜性などを
考えあわせ、G調弦のリュートで統一して演奏しています。