エール/ド・クール(4) [CD情報]
コンサートのCMを挟みまして・・・(笑)
引き続き、エール・ド・クールのお話。
A調弦とG調弦だけでなく、いろんな調弦のリュートが
同時期に存在していたことは、
先に挙げたニコラ・ヴァレの四重奏組曲(10コース)などの
例からもわかります。
また、宮廷では 大小の4本の『リュート・ファミリー』が
一つの箱に収められた状態で保管されていました。
ファミリーでなくとも、リュート二重奏曲、ビウエラ二重奏曲の中に、
全音違いの二本で演奏すべき作品が多く残されています。
(イイ曲なのに、実際のコンサートでは運搬のことを考えると
なかなかプログラムには入れられません・・・)
ピッチニーニの有名な二重奏曲も全音違いですね。
そう考えると、エール・ド・クールの伴奏の場合も
リュート奏者は、作品によって 2本を取っ換え引っ換えして伴奏していた、
と考えられます。
10コースをその都度、全音調弦し直すのは・・・
・・・少なくとも、私は面倒くさいのでイヤです。