エール・ド・クール(2) [CD情報]
昨日の続きです。
では、別の曲も見てみましょう。(なんだかレッスンみたい・・・・)
キュー・ノート(音取り音)が示す音はド。
ところが、 最初の休符に続く 歌の出だしはレ、になっています。
この場合は 伴奏に用いられたリュートが一般的なG調弦ではなく、
全体に全音高く調弦されるA調弦のリュートによって伴奏されることを
示しています。
・・・・・ここで、リュートという楽器の発達について
私は とんでもない勘違いをしていたことに気がつきました。
1500年ごろから1550年ごろまでに出版された作品、
ダ・ミラノなどを中心として 6コースリュートは54センチぐらいの
弦長で、A調弦。
アテニャンなどの作品は G調弦の可能性があるけれど、
少なくとも対位法的な声部を横に保持しつつ弾くべき作品は
どう考えても54センチでなければ、左手がきつい。
16世紀の終わりごろ、8コースになり、作品様式が変化して
G調弦が一般化したのでは・・・と。
さらに 17世紀になってからの10コースは
弦長も長くなり FisまたはF調弦と低くなっていく・・・と。
これは大きな間違いでした。ああ、恥ずかしい・・・
長くなったので、続きはまた明日。