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必ず訊かれる3つのこと [コンサートのご報告]


2016年1月30日(土)東京都港区立赤坂図書館にて行われた
「古楽器リュートの音楽会」は、無事に終了しました。

ご来場のお客様、主催スタッフの皆様、どうもありがとうございました。

親密な雰囲気に会場設営をして下さったお蔭で、
リラックスした気分で 楽しく演奏してきました。



演奏+リュートや作品についての簡単な説明で、全体1時間というスケジュールでしたが、
ほとんどの方がリュートを初めてご覧になるということもあり、
その後の質問コーナーが盛り上がりましたね。


一通りの説明はした上で、いつも質問されるのが次の3つのこと。

・なぜリュートの先が曲がっているのですか?
(これは本「古楽再入門」で仕入れたネタで対応できた!)


・木の材質は何ですか?
(なぜこれにそんなに興味があるのか、いつも不思議。)


・そもそも何がきっかけでリュートなんていう珍しい楽器を弾こうと思ったのですか?
(まあ、そう思うよねえ・・・。これに上手く答える説明をまだ見つけられない・・・)




プログラムは、親しみやすくリュートらしい作品を集めた(いつもの)プログラムですが、
今回は、対位法的な作品も紹介したいと考えて、ダ・ミラノとダッラキラも3曲弾いてみました。

ダウランドの「涙のパヴァーン」も今回はトークの流れとの関係で、久々に弾きました。
やっぱり名曲ですね。



会場が図書館だったこともあり、最後にリュートに関した書籍として、
「ロバのおうじ」(M.ジーン・クレイグ再話)と「みんな彗星を見ていた」(星野博美さん著)を
おすすめしておきました。


準備の段階で色々調べたものの、時間の都合で話せなかったこともありました。
これはまた別記事に書くことにします。

最後に、記録としてプログラムの画像を載せておきます。

他に、資料として「バルバット〜リュート〜琵琶の系譜」の図、
各種リュートの背比べ(テオルボがうけた!)図、
リュートを持った肖像画、タブラチュアの一部などを配布しました。


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中世・ルネサンス小さな音楽の祭典2015終演 [コンサートのご報告]


群馬県高崎市の群馬シンフォニーホールにて毎年秋に開催されている
「中世・ルネサンス小さな音楽の祭典」に参加してきました。

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他の参加演奏者は、

小家一彦さん(バリトン)、大滝眞さん(バロック・ギター)、
服部雅好さん・牧野晴美さん(古典舞踏)、武田牧子さん(古典舞踏)、
イル・クワトロチェント(古典舞踏団体)、パッサ・テンポ(リコーダー合奏団)
中世・ルネサンス音楽合奏団 Toca Toca 〜
 鈴木理恵さん(リコーダー)、湯本節子(ハープ)、柏葉敦子さん(パーカッション)、
 立野政幸さん(リュート)



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Toca Tocaの皆さん。

私も、このアンサンブルに加わらせて頂いて、
ジョン・プレイフォードのダンシングマスター舞踏集の楽士としても演奏しました。

〜 ダンシングマスターはイギリスの音楽出版者、ジョン・プレイフォードが世に送り出した書籍で、
カントリーダンスの音楽と踊りの指導書。
1651年から1728年ごろまで度々再販されたベストセラーで、
哀愁をおびたアイルランドの曲も少なからず収録されていることも人気を得たといえる。 
(プログラム解説より)〜

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華やかな衣装の古典舞踏の皆さん。

最後に 会場のお客様も巻き込んで、同曲集から
「セレンジャーのラウンド」を 全体で演奏しました。

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この曲のタイトルと楽譜の冒頭がプログラムに掲載されていますが、
Sellengers Rounde, or The begining of the World. というサブタイトルが印象的です。

右端のカット部分。
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月のマークが男性、星のマーク(○に点)が女性の意味で、
ダンスの配置を示しています。

プレイフォードのダンシングマスター、親しみやすい曲風で、楽しめました。

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前日から当日朝まで、雨でしたが、開演のころには すっかり晴れてよいお天気に。
帰途につくころの 高崎の空。

参加者の皆さん、お客様、どうもありがとうございました。


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アンティークな校舎・遺愛学院 [コンサートのご報告]

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今回の会場としてお借りした遺愛学院は、
女子校としては 東北地方以北で最古、歴史ある学校です。

上の写真は、校舎内から中庭を見たところ。
紅葉がとてもきれいでした。

講堂では時々コンサートが開催されているようですが、
私どもが今回お借りしたのは、本館2階にある会議室。

本館は、正門入って正面にある薄いピンク色の建物で、
1908年(明治41年)に J.M.ガーディナーの設計によって完成されたもの。

遺愛学院のサイト のトップ画像に出てくる建物です。

現在、国の重要文化財に指定されています。


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暖かな廊下の灯り、照明器具も素敵です。

床がギシギシと音を立てるので、自然と しずしずとお上品な歩き方になります。


遺愛学院のサイトの中に、校舎のスライドショーがありますので、
是非、ご覧下さい。



クリックしていくと、校舎の写真をいろいろと見ることができます。
この中の7番「本館・会議室」が 今回の会場です。


アンティークな木のぬくもり、高い天井、角に作られたステージなど、
リュートを演奏するには ぴったりの雰囲気のところでした。

80席の椅子を並べましたが、響きが減退することもなく、
気持ちよくリュートを弾いてきました。

会議室には、歴代の校長先生の肖像写真がずらりと並び、
古い時計や文献、甲冑(!?)などが展示されていましたが、
そんな中に、オルガン、ピアノも。

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メンテナンスされていないとのことで、演奏は現在不可能のようですが、
音を聴いてみたいですね。


意外だったのは、こんなアンティークな空間なのに、
最新式の「電子スクリーン」があったこと。

「ロバのおうじ」の画像投影に早速、使用させて頂きました。

プロジェクターを置く机を お客様の前に置かなくてよいので、
舞台設定がすっきりで、素晴らしい!

これもワクワク、ドキドキの体験でした〜。

遺愛学院の校長先生、音楽の先生には 細やかにお心遣いを頂きました。
どうもありがとうございました。


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「函館とリュートをめぐる物語」公演終了 [コンサートのご報告]

2015年10月31日(土)函館市の遺愛学院にて開催された
「函館とリュートをめぐる物語」公演は、満席のお客様をお迎えして、
無事に終了いたしました。

まだ10月とはいえ、北海道函館はすっかり冬の気温で、
その寒い中、ご来場下さったお客様、どうもありがとうございました。

共演の永倉千夏子さん(朗読)、投影のPC操作を担当して下さった畠山さん、
会場をお貸し下さった遺愛学院、
広報と会場設定にご協力下さった方々、
後援下さった函館市、函館市教育委員会、
新聞記事を掲載して下さった北海道新聞、函館新聞、
ラジオ番組で広報して下さったFMいるか局、
どうもありがとうございました。

そして、当日のサプライズ・ゲストとして、
札幌から駆けつけて下さった「待ち合わせ」の作者・木村洋平さん、
どうもありがとうございました。



皆様のお蔭で、新作「待ち合わせ」は初演を迎え、
最初の一歩を踏み出すことができました。

また朗読音楽会「ロバのおうじ」も、さらに回数を重ねることができました。

二つの物語を繋げることで、単独では見えなかったものが
少し見えたような気がします。

またいろんな朗読の方と、いろんな場所へ出向いて、
公演を重ねていきたいと思います。

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朗読の永倉千夏子さん、8コース・ルネサンスリュートと私、木村洋平さんと。

遺愛学院の本館2階にある会議室にて。



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珈琲と古楽Vol.4〜坂本龍右氏リュートライブ [コンサートのご報告]


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2015年7月1日(水)珈琲と古楽Vol.4 〜ルネサンス・リュートと16世紀の様々な舞曲たち〜
(リュート演奏:坂本龍右氏)に出かけました。


会場は、茗荷谷駅近くの学下コーヒー

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シンプル・モダンなセンスの内装で、
定員16名で 店内貸し切りという最高に贅沢な空間でした。

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ほのかな間接照明+深煎りのカフェ・ラテで すっかり気分が落ち着いてしまい、
誰かのお宅のリビングにいるような錯覚に陥るほど 寛ぎました。

こんな親密な空間は リュートにはぴったりですね。


観客と坂本さんの会話から、自然と演奏は 始まっていき・・・、
そういう状況にふさわしい作品が配されているという、選曲の妙。


リラックスしたトークは 作品や楽器の説明にとどまらず、
当時の人々がどんな風に音楽の場を共有していたのか、その感覚を味わわせてくれました。

旋律に基づくディミニューションの面白さは、
その元歌を知らなければわかりにくいものです。
それを、今の私たちが良く知る旋律に置き換えて、
彼自作のディミニューションで披露する、という方法は、とてもいいアイディアだと思います。


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赤い譜面台が お洒落。

坂本龍右さん、主催の@kaorekaora さん、どうもありがとうございました。



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キトのビウエラ/レクチャー [コンサートのご報告]


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カルロス・ゴンザレス氏によるレクチャー「キトのビウエラ〜音楽の遺物」に参加しました。

2015年6月30日 アンダンテギターワークショップ
主催:西野潤一氏 
協賛:日本リュート協会 協力:小川伊作氏(日本ビウエラ協会)
後援・協賛:アイゼナハ音楽院



ゴンザレス氏によって忠実に再現されたコピーの他にも、
参加者所有の 様々なサイズ、モデルのビウエラがいくつも集まっていました。
その様子を一目みただけで、テンション上がります!


内容のマニアックさに加えて、平日夜という時間帯にも関わらず、
会場いっぱいの人が集まり(会場を広い階に変更するほど)
熱気に溢れたイベントでした。

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(↑ こんな立体ロゼッタのビウエラも)

ゴンザレス氏より、スライドショーによる画像と共に、
検分の結果と、それらのデータから推測される事柄についての報告がありました。
オリジナル楽器の写真を拝見できたのは、貴重な体験でした。

内容については、主催者の西野氏が後日報告レポートをまとめられるそうなので、
それを待つこととして、今ここには記さないでおきます。




かねてより 個人的には、
「キトのビウエラは むしろ(バロック)ギターではないのか?」
という疑問があったのですが、
その点についても、今回、ゴンザレス氏より明確な説明があり、
ひとまず 気分スッキリ。

ビウエラ全体については、まだまだ謎が多くて、
次々と疑問はわいてくるばかり・・・ではありますが、
今回の報告を加味して、今後も考え続けたいと思います。

来日して下さったゴンザレスさん、
主催して下さった西野さん、
どうもありがとうございました!!

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・・・試奏中。




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ソロ@北海道のプログラム(記録) [コンサートのご報告]

2014年9月26-27日の北海道でのソロコンサートのプログラムを
記録として掲載しておきます。


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アンコール:おお、川の流れは広く、私には渡れない


初めてリュートを聴くお客様も楽しめるように、
また自分も新しい曲に挑戦できるように、ということを意図したプログラムでした。
これからもよりブラッシュアップしていきます。






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仏像と仏壇に囲まれて [コンサートのご報告]


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今まで、お寺でのコンサートは数回経験がありますが、
仏壇店さんの店内でのコンサートは初体験。

9月27日は、小樽にある片桐仏壇店さんでのリュートソロコンサートです。

表ショーウィンドウ上部に、コンサートを知らせる横断幕が。
ありがたいですねえ。

店内は、ご覧の通り、伝統的な重厚なご仏壇やお位牌などが展示されています。

主催者の方のご尽力と、皆様のお蔭で満席御礼!での始まりとなりました。

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天井は高めながら、特別な感じはしないのに、なぜか良く響く。
演奏している私の方へ 上手く返ってくる音が多いので、
とても気持ちよく弾けました。

この音響はなぜなんだろう?

左右にいくつも並んでいるご仏壇や、その扉の部分が、
ちょうどコンサートホールの反響板みたいな役割をしているとしか思えません。

そういう意味でも有り難い、ご仏壇でした。

 

 

 ↓ いくつもの仏様の視線を背に感じながら、リハーサル中です。

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(写真は、主催者の方が撮影して下さったものです)



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オチガビワイナリー@余市 [コンサートのご報告]


北海道余市にあるワイナリー、オチガビワイナリーさんに到着したところです。

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到着するなり、芝生が広がる庭のカフェテラスに案内され、

「あなたのために歓迎の噴水をあげますから!」と。

「噴水ですか?!」と驚いていると、

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大きな池から、本当に噴水が吹き上げてきました。

ここは一体どこの宮廷ですか?というおもてなし。
気分はすっかりベルサイユ宮殿。

紅茶が運ばれてきて、しばし庭を散策。
ハーブや、バラや、私には名前のわからない植物が植えられています。

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そして、彼方には若い葡萄の木が植えられています。

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レストラン内のホールで、リュートコンサートを開催しました。

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天井高く、木のぬくもりのある空間で、気持ちよく弾いてきました。

ご来場のお客様、オチガビワイナリーのオーナーご夫妻、スタッフさん、
どうもありがとうございました。

ゲストルームでリハーサルしていた時、
曲間で「にゃーお、にゃーお」の合いの手を入れてくれた、猫ちゃんたち。
笑わせてくれてありがとう。一挙にリラックスしたよ。



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続)セミナー「古楽とは何か」報告 [コンサートのご報告]

前記事の続きです。

冒頭の「古楽とは何か」のこの会での定義の後、
紀元前3000年の遺跡からの笛、エジプトやギリシャでの楽器の発見、
紀元前5世紀のピタゴラスの話・・・
・・・と気が遠くなるような壮大な話が続きます。

さらに、歌やリズム、楽譜がどのようにして始まったのか、という話から、
グレゴリオ聖歌から バッハの死までの歴史が 膨大な資料を基に語られていきました。

この資料集は、オリジナル楽譜のコピーがいっぱいで(ハート型の楽譜とかね)
眺めるだけでも楽しいものでしたよ。



さて、このセミナーの二つ目の問題は、
この長い、長ーい音楽の歴史を 「様式の変化、特筆すべき出来事」という観点から
時代を区切るならば、どこで区切るか?です。


・バロック時代は、初のオペラ「エウリディーチェ」初演の1600年〜バッハの死去の1750年
 
 これについては議論の余地はないでしょう。


・ルネサンス時代は、デュファイが活躍を始めた1420年
 (非常に中世らしいArs subtiliorの盛期がこの15世紀初めの20年間なので、その後、ということで)

・中世の始まりは・・・と、ここで、先生、驚きの告白!

「800年のシャルルマーニュの戴冠を始まりしていいのでは、と、最近 思うようになった」

それまで金澤先生は
「ローマ教会の統一に影響力のあった600年のグレゴリウス1世の改革を中世の始まりとすべき」
と考えられていたそうだ。

しかし、実際に教会学校などを作って新しい運動を始め、
そのために聖歌も多く生まれるようになったということが重要なので、
西洋史において中世の始まりとよく言われるシャルルマーニュの戴冠(800年)を
古代と中世の分岐点としてよいのではないかと、考えるようになった。

とのことでした。



内容が難しくて、私には手に余りますが、
「今までの考えを変えました!」と発表するのは
勇気がいることであろうということは 想像できます。


シャルルマーニュ戴冠の意味が 実感として全く理解できない私は、
金澤先生のそんなところに、大変、感銘を受けたのでありました。

どんな世界でも、一生、学び続けなくてはいけないんですねえ。・・・





さて、最後に次回のセミナーのご案内です。

NPO法人日本ルネサンス音楽普及協会第55回例会
公開セミナー&ミニコンサート「西洋音楽の源流を訪ねて II」

〜キリスト教聖歌と中世歌曲の起源と初期の歴史〜


◎日時:2014年9月14日(日)午後2時より 
◎場所:四谷 絵本塾ホール(新宿区若葉1-22-16 ASTYビル地階)
◎講師:金澤正剛先生(国際基督教大学名誉教授)
◎ミニコンサート演奏:小川美香子さん(ダルシマー)
◎参加費:一般 2.000円 会員無料
◎申し込み:事前申し込み制(定員40名)定員になり次第締め切ります。
  tel & fax  03-5333-1087 (NPO法人ルネサンス音楽普及協会


次回も面白そう。
珍しいダルシマーの演奏もありますので、
皆様、是非ふるってご参加下さいませ。





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