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ロビンソンのBell vedereに隠されたタイトル [コンサートのお知らせ]



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今日は、ロビンソンの作品「Bell vedere」について、自分用のメモ的な記事です。

調べたことを書いておかないと、何度も何度も同じこと調べてしまうのよね。


さて「Bell vedere」直訳すると「望楼」「見晴らしのよい高台」のような意味ですが、
それでは曲のタイトルになりません。
綴りが何語にしても正しくないし、一体どういう意味なのか、
ずっと気になりながら20年・・・。



今回シェイクスピア周辺を見ていくうちに、気になる情報にぶち当たりました。


1600年「Belvedere or, The garden of the muses」という本が
John Bodenhamらによって出版されます。
これは当時の文学作品や詩を集めたアンソロジーで、
もちろんシェイクスピアの作品も数多く収録されています。

この本は当時少なからず人気があったようで、1610年に再版されています。
詳細は こちらのサイトを。画像も見ることができます。



サブタイトルが The garden of the musesとなっており、
文芸・音楽などの諸芸の女神ミューズの庭なのですが(比喩でしょうけど)庭を見ているなら、
Belvedereは 高台というほどの高さは必要なさげ。
邦題は「美しい眺め」とでも訳しておきましょうか。


当時話題になったこの本のタイトルに触発されて、ロビンソンは作品名としたのかもしれませんね。
確証は全くないのですが、メモとして記しておきます。


この曲はあまり演奏される機会のない作品ですが、
私が最初に師事したリュートの先生がとても気に入っている曲で、
熱心にレッスンしてくださった思い出深い曲でもあります。



冒頭の写真は、ミューズの「庭」でなくて「海」ですが、まあ夏も終わりということで!



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