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映画「ハムレット」但しリュートは登場しない [愛しのリュート達]


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オフィーリアのシーンにリュートは登場しないとわかっているものの、
映画「ハムレット」のDVDをまたレンタルしてしまいました。


オフィーリア役にケイト・ウィンスレット、その他、豪華キャストによる作品。
原作(Q2)のセリフをカットすることなく忠実に製作したもので、
上映時間は4時間を超え、DVDも2枚組に。

今までも何回も見ていたのに、
この映画が長いことの意味が今まで全くわかっていなかったなー。



オフィーリアがどんな風にバラッド・チューンを歌うのか、
また先の論文で指摘されていた政治的危機の状況、民衆と貴族の撹乱とは何を指すのか、
など、物語のあらすじをおさらいしつつ視聴しました。

悲劇だけあって、最後は見事に全員が死んでしまいますね。
そのさっぱり感も潔くて好き。





今回は、上記の確認ポイントの他、物語の舞台がデンマーク国王の宮廷ということで、
デンマーク王室に仕えたリュート奏者、ダウランドとロビンソンのことも念頭におきつつ。

特に、私の関心はイギリス王室とデンマーク王室との関係が(政治的&心情的に)どんな感じなのか、
地図を確認すると両国には結構距離があるのですが、そこをどういう手段と経路で往復したのか、も
チェックポイントでした。

また9月25日&10月2日のコンサートでの演奏曲に、ホルボーン作「夜警」というのがあり、
宮廷の「夜警」という職業(?)がどんなものなのか、という関心もあって・・・。

夜警たちは、この「ハムレット」でも、先日紹介した「から騒ぎ」でも、
脇役とはいえ活躍するんですよね。

                
いろいろと把握するのに忙しくて、4時間なんてあっという間でした。
言葉が音として発せられるのを聞くのは心地よいです。
もちろん、観劇するのが本来の形なのですけどね。

おすすめです。

この映画を見て、古楽の演奏会についても思うことがありましたが、
長くなりましたので、またこれは次の記事に。








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坪内逍遥版「ハムレット」 [お気に入り]


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先日、オフィーリアの部分の翻訳を比較するため図書館に出かけましたが、
坪内逍遥訳の本は古いために閉架の貴重書となっていました。
それを出してもらい、特別な部屋で(司書の方の監視の下)読んできましたが、
挿絵がとても美しかったので、コピーしてもらってきました。

中央公論社が明治42年に出版したものを改訂し、昭和8年に出版したもの。
定価70銭(期間限定50銭)のラベルがありました。

前書きで坪内逍遥は
「英語がわからない日本人のために、講釈の意味も含め、
ト書きはたくさん付け加えた」と記しています。

問題の箇所は「ホレーショー心狂ひたるオフィリヤをつれて出る。」のト書きのみ。


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(挿絵が横向きになっているので、回転させて冒頭にあげました)


オフ   デンマークのお妃さまは何処にぢゃ?
妃    どうしやった、オフィリヤ?


古い日本語表記が味わい深い。(「ぢゃ」を出すのにちょっと苦労。dya でした)

そしてオフィーリアが溺れて死ぬシーン。

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もしかしたら「青空文庫」で読めるのでは・・と思ったら、
ハムレットは準備中、となっていました。


下記の本は、そういえば夫の本棚にあった。

 


この前のブログ記事では(図書館になかったので)紹介しなかった
河合祥一郎氏のハムレット。








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