オルフェウスと可愛い動物たち [愛しのリュート達]
前の記事では、オルフェウスが奏でるリュートを聴いていたのは、草花や海や鉱物でした。
しかしながら、「Orpheus」で画像検索をかけて出てくる絵の多くは、
可愛らしい動物たちに囲まれているオルフェウスの絵です。
これいいな!と思う絵は有名な作家の作品ですが、テーマが関心度低いものなのか、
どれもpublic domainになっていません。
著作権の問題がありますので、ここではリンクを載せておきます。
その歴史も非常に古いこともこちらの記事からわかります。
多くは 竪琴(リラ)を弾いていますが、ヴィオラ・ダ・アルコ、
またはヴァイオリン系の楽器を弾いているオルフェウス像もかなり多く見られます。
Gennari Benedetto(1633-1715) 作 左端の犬が前脚を膝に載せている!
Francesco Bassano(1549-1592)作 足元で、猿が楽譜を持っている!
まあ、動物たちの可愛らしいこと!
シェイクスピアは、当時最も身近にあったリュートをオルフェウスに持たせているわけですが、
そうなると、スペインのオルフェウスが弾くのは、ビウエラということになります。
ルイス・ミランのビウエラ曲集(1536年)より。
この曲集の絵、今までビウエラにばかり目がいって気がつきませんでしたが、
周りに 鳥、犬、ウサギなど、動物がいっぱいいますね。
さて、肝心のリュートを持っているオルフェウスの絵は見つからないなーと思っていたら、
以前、似たような絵をブログにアップしていたのを思い出して発掘。
過去ブログ記事 「動物に音楽」 (2007年の記事)
Cornelis Cort(1533-1578)作
この作品タイトルは「Hearing:聴覚」となっていて、バグパイプやコルネット、オルガンに至るまで、
ところ狭しと楽器が並べられています。ガンバは足蹴にされている(笑)。
作家Cornelis Cortはオランダの銅版画家。
この作品の状況は、オルフェウスと考えていいのかと思ったのですが、
作家の別の作品に、「荒野の聖オルフェウス」というのがあり、
しかもその画像が公開されていない、という問題にぶちあたりました。
ということで、これについては一旦保留。
この絵も可愛いよね。(鹿の口元がつぼ。)