600年前のある殺人事件 [日々の想い]
このところ少し暖かい日が続きましたので、ウォーキングも遠出してみることに。
ぼーっとしていても安全な遊歩道を 川沿いにずっと歩いてみました。
この川が いかにも「昔っからある」といった風情の、古ーい川なのです。
その川には いくつもいくつも小さな橋がかかっていて、
隣の町とこちらの町とを結んでいる。
それらの橋の名前も また風流な名前。
いったいどれくらい古いんだろう、と思っていたら、
やや大きな橋があって、脇に由来を説明した看板がありました。
これが、思いがけず ホラーだったのですよ!
・・・古くからあるこの橋は、昔は「姿見ずの橋」とか「いとま乞いの橋」と言われていたといいます。
このあたりの長者、鈴木九郎が、自分の財産を地中に隠す際、他人に知られることを恐れ、
手伝った人を殺してこの川に投げ込みました。
九郎と橋を渡るときには見えた人が、帰るときには姿が見えなかったことから、
その名前がついたといわれています。・・・・(これが1400年頃の話)
(ところが、この橋は、今、その名前ではありません。なぜなら)
・・・江戸時代の初めに鷹狩りのためにこの地を訪れた将軍、徳川家光はこの話を聞き、
「不吉な話でよくない、景色が淀川を思い出させるので、淀橋と改めるよう」に命じ、
これ以降、その名前が定まったそうです。・・・・(1600年頃)
家光さん、グッジョブです。
でも、その話を知ってしまったら、怖いじゃないか・・・。
鈴木九郎さん、相当の金持ちだったらしく、あちこちに隠したらしい。
一体、何人殺して、この川に投げ込んだだろう。・・・
この淀橋の様子が「江戸名所図会」(1800年頃)に描かれていて、その一部が上記の写真です。
そして、今、同じ橋の上に 自分が立っていることの不思議!(2016年)