カラヴァッジョ展@国立西洋美術館 [日々の想い]
先日の暖かい日に「カラヴァッジョ展」に出かけました。
サブタイトルが「ルネサンスを超えた男。」上手いですね。
平日の昼間でしたので、さほど混みあわず、快適に鑑賞できました。
全51点の作品と6点の史料の展示、それに周辺の画家についての情報をまとめた地図、
年表のパネルなど、ちょうどよいヴォリュームでした。
史料というのは、主に裁判の記録の古文書です。
その内容がまた面白いというか、人柄を表しているというか、一つの見どころでした。
最近、美術展に行くたび、音声ガイドをレンタルするのが楽しみなのですが、
今回も良かったです。
北村一輝さんの声と共に、古楽が流れてきて、作品脇にある解説も読んでくれます。
絵と自分(と北村一輝さんの)世界に入り込めて、周囲の雑踏も気にならず。
カラヴァッジョの作品ではありませんが、
リュートやテオルボを描いた作品もありましたよ。
リュートって描くの難しいんだな、と思いました(察してください)。
密かなお目当ては、ジェンティレスキ父娘だったのですが、
ジェンティレスキ娘(リュートカレンダー1月の画家です)が、
本展示の目玉である「法悦のマグダラのマリア」の隣に作品を並べていて、
なかなかの健闘ぶりを見せていました。
父の方は、カラヴァッジョとつるんで事件を起こしたりしているわりに、
作品は可愛らしくて、何だか憎めない感じ。
全体にとても明快な展示方法、充実した内容で大満足でした。
しかしながら、個々の作品の印象を すべてなぎ倒してしまったのが、
「アーティチョークの皿、投げつけ事件」のエピソード。
詳細はどうぞ展示会場でご覧下さい。
ちなみにアーティチョークとはこれ。前菜などで出てくる野菜です。
【カラヴァッジョ展】は6月12日(日)まで。